ニセコの春1

倶知安町 川田 宣人
道職員
平成11年5月15日
撮影場所:ニセコ東山スキー場の入り口から道道66号線に300mほどいった右手の牧草地

  ひさかたの 光のどけき春の日に
        静心なく花の散るらむ

                   紀友則

〜光がうららかな春の日なのに、どうして落ち着いた心もなく花は散るのだろうか〜
 「古今和歌集」巻二春中の歌。「ひさかたの」は空の事象に対する枕詞です。こんなにのどかないい日なのに、どうして桜は落ち着きもなく散るのだろう。
 風に散る花も豪快でなかなかいいのですが、穏やかな日に桜が際限なく散り続けるのも美しくて哀しくて、しばらく眺め入ってしまいます。